居住10年目を迎えた岩手県陸前高田市仮設住宅における被災者の暮らし(最終報告) : 被災住民のエンパワメント形成支援による地域再生の可能性と課題(10)

書誌事項

タイトル別名
  • キョジュウ 10ネンメ オ ムカエタ イワテケン リクゼンタカタシ カセツ ジュウタク ニ オケル ヒサイシャ ノ クラシ(サイシュウ ホウコク)ヒサイ ジュウミン ノ エンパワメント ケイセイ シエン ニ ヨル チイキ サイセイ ノ カノウセイ ト カダイ(10)
  • A interview research temporary housing developments in Rikuzentakata area of Iwate prefecture for tenth years (The Final Report) : Possibility and Problem about Resuscitation of Community by the Support Producing the Empowerment to the People damaged the Earthquake disaster X

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抄録

type:Article

2021年3月11日、東日本大震災の発生から10年の歳月を迎える。本稿は、東日本大震災で被災した岩手県陸前高田市における仮設住宅に関する調査研究について、2012年から10回にわたって掲載してきた最終報告である。 先ず、陸前高田地域再生支援研究プロジェクトの本市における約10年に及ぶ調査研究や支援活動を振り返ると共に、前半では、本市で最後まで唯一残った滝の里仮設住宅の区長へのインタビューの内容、また、この10年間の仮設住宅の変遷の時期区分を、「仮設住宅への移転・居住初期」、「居住中期」、「居住後期(仮設住宅の収縮期)」、「居住終了期(仮設住宅の集約・解体期)」の4期に設定し、各ステージの特徴の概略について述べている。その上で、仮設住宅を地域再生のベースキャンプ的な捉え方をする必要など仮設住宅支援のあり方について考察を加えている。 後半では、仮設住宅の長期居住を招いた陸前高田市の復興計画・復興事業について検証するために、これまでの陸前高田市でのフィールドワークを振り返りつつ、住宅再建に関わる防災集団移転促進事業、災害公営住宅事業、復興土地区画整理事業の三事業について、他の三陸市町村と比較・検証することによって、陸前高田市における復興事業の進め方の問題について論述している。 なお、本研究プロジェクトの約10年に及ぶ調査研究等の成果を、2020年12月に、宮城孝、山本俊哉、神谷秀美・陸前高田地域再生支援研究プロジェクト編著『仮設住宅 その10年-陸前高田における被災者の暮らし-』として、御茶の水書房から刊行しており、合わせて参照していただければ幸いである。

収録刊行物

  • 現代福祉研究

    現代福祉研究 21 95-120, 2021-03-01

    法政大学現代福祉学部現代福祉研究編集委員会

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