コロナ禍の生命保険営業における「対面」営業の変化

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タイトル別名
  • Impact of the COVID-19 pandemic on face-to-face sales of Japanese life insurance companies
  • コロナ カ ノ セイメイ ホケン エイギョウ ニ オケル 「 タイメン 」 エイギョウ ノ ヘンカ

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抄録

生命保険の営業は未来に還元される商品を販売するため、見込み客を発見し、顧客に変え、顧客を長期的に維持することが重要とされる。本研究では、日本の生命保険産業の営業職を事例に、対面活動が制限されるコロナ禍が営業職員の営業活動にいかなる影響を及ぼしているのか―特に見込み客発見のプロセスの変化に着目し、ジェンダーによるインパクトの差に注目して検討した。 その結果、伝統的生保の中高年女性による営業モデルの脆弱性が明らかとなった。対面が制限される中で、従来のコツコツと地域や職域を訪問して新規の見込み客を発見し人間関係構築することが非常に困難となり、会社側は明確な対処法を打ち出せていない。このことは、営業職員個々人の顧客との人間関係を築く努力と運に頼ってきた営業手法であったためといえる。「専門性」を前提に見込み客を発見し、顧客との関係性を維持しようとする後発型生保の高学歴男性による営業モデルは、対面だけでなくオンラインツールを使って従来の営業職員のネットワークを活用した営業方法を補強しており、コロナ禍による影響度合いは相対的に低い。

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