清浦内閣と第二次護憲運動

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タイトル別名
  • Kiyoura Cabinet and the Political Crisis in 1924
  • キヨウラ ナイカク ト ダイ2ジ ゴケン ウンドウ

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説明

第二次護憲運動は、加藤友三郎・第二次山本権兵衛という約二年間続いた非政党内閣 (中間内閣) に続いて、貴族院議員を中心とする清浦「特権内閣」の出現に蹶起した政友会・憲政会・革新倶楽部の護憲三派が、「政党内閣」の樹立を目的に結集し、貴族院などの「反デモクラティック」な政治勢力に代わって政権を獲得して行く過程として論じられてきた。このように体制内の「デモクラシー」・「反デモクラシー」両分子の相克として描かれてきた当該期の政治史を再検討することが本稿の課題である。具体的には、①清浦内閣の政策と護憲三派の政策との比較②清浦内閣及び護憲三派が主張した「正当化の論理」に検討を加えることで、上記の二項対立的枠組みが適当でないこと、ひいては「大正デモクラシー」なる概念に多くを頼ってきた大正中後期の政治史研究が抱える方法論的問題を指摘し、清浦内閣から護憲三派内閣の成立に至る政治過程に新たな性格付けを行う。

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