在日外国人住民の社会的ネットワークとその規定要因

書誌事項

タイトル別名
  • Social Networks of Foreign Residents in Japan and their Determinants
  • 在日外国人住民の社会的ネットワークとその規定要因 : 宮城県外国人県民アンケートの結果から
  • ザイニチ ガイコクジン ジュウミン ノ シャカイテキ ネットワーク ト ソノ キテイ ヨウイン : ミヤギケン ガイコクジン ケンミン アンケート ノ ケッカ カラ
  • Case of Miyagi Prefecture
  • 宮城県外国人県民アンケートの結果から

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抄録

<p> 本研究の目的は、在日外国人の非集住地域である宮城県における、在日外国人住民の社会的ネットワークの類型と、その規定要因を明らかにすることである。在日外国人住民にとって、日本人との、また、同国出身者とのネットワークが、異なる形で物質的、精神的な生活状況に影響することはよく知られている。その一方で、どのような条件のもとでネットワークが形成されるのかについては、十分に検証されていない。本研究では、文化的・社会経済的同質性と接触機会の程度の影響に着目し、外国人住民のネットワークの規定要因を分析する。宮城県の外国籍県民に対する社会調査データの分析の結果、以下のことが明らかになった。第一に、外国籍者のネットワークは、同国出身者を中心とする母国型が全体の七割以上を占め、次いで、日本人を中心とする日本人型の割合が高く、一部に身近な個人とのネットワークではなく公的・民間機関を相談相手とする制度型が存在した。第二に、社会的ネットワークの類型の規定要因について、文化的類似性に基づく同類結合を支持する結果が得られる一方、社会経済的類似性に基づく同類結合は支持されなかった。また、失業率が高い程、制度型になりやすくなる傾向がみられ、経済状態が悪いことによってネットワークが縮小される可能性が示唆された。さらに、非集住地域の人口規模では、地域の外国籍人口の大きさがネットワークの類型には影響を与えないことが示された。</p>

収録刊行物

  • 社会学研究

    社会学研究 97 (0), 49-74, 2015-12-18

    東北社会学研究会

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