機械学習による相図作成の効率化

  • 田村 亮
    国立研究開発法人物質・材料研究機構 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点 東京大学 メディカル情報生命専攻
  • 寺山 慧
    横浜市立大学 生命医科学研究科
  • 勝部 涼司
    京都大学 材料工学専攻
  • 野瀬 嘉太郎
    京都大学 材料工学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Efficient construction of phase diagram by machine learning
  • キカイ ガクシュウ ニ ヨル ソウズ サクセイ ノ コウリツカ

この論文をさがす

抄録

<p>材料探索を行う際,相図を把握したいとまず考える研究者は多いだろう.しかし,新物質開発において,相図を1から作成するためには多くの実験を行う必要があり,非常に労力のいる作業となる.そして,相図中でどの点から実験していくのかについては,研究者の勘やノウハウによるところが大きい.相図を効率的に描くための実験提案を,人工知能・機械学習に任せることはできるだろうか? 我々は,実験回数をできるだけ少なくし,詳細な相図を描くために,「次の実験点」を提案する手法を機械学習の一種である能動学習を利用し開発した.この手法では,相図中で不確かな点を機械学習で見つけ出し,その点を次に実験すべき候補として選定する.よく知られた相図に対する検証の結果,相図を描くための実験回数を削減することができ,さらに,相図中で見つかっていない新しい相も効率的に見つけられることがわかった.また,薄膜成長条件に関する新相図作成に開発手法を適用し,効率的に相図が作成できることも示した.</p>

収録刊行物

  • 応用物理

    応用物理 91 (2), 96-100, 2022-02-01

    公益社団法人 応用物理学会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ