アルミノケイ酸塩のアルカリ溶液への溶解特性がジオポリマーによる熱処理飛灰中セシウム不溶化に与える影響

  • 辻井 張希
    京都大学大学院 工学研究科 都市環境工学専攻
  • 中村 祐太
    京都大学大学院 工学研究科 都市環境工学専攻
  • 塩田 憲司
    京都大学大学院 工学研究科 都市環境工学専攻
  • 藤森 崇
    京都大学大学院 工学研究科 都市環境工学専攻
  • 大下 和徹
    京都大学大学院 工学研究科 都市環境工学専攻
  • 高岡 昌輝
    京都大学大学院 工学研究科 都市環境工学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • The Influence that Dissolution Properties of Aluminosilicates to Alkali Solutions Have on the Immobilization of Cesium in Fly Ash by Geopolymer Solidification

抄録

放射性物質に汚染された廃棄物の熱処理では,含有されるセシウム (Cs) が飛灰へ移行するため,飛灰中 Cs の不溶化が必要である。本研究では,カオリン試薬の熱的変化やアルカリ溶液への Al, Si の溶解特性を調査した。さらに,焼成したカオリン試薬を用い,模擬飛灰中 Cs のジオポリマーによる不溶化処理を行なった。その結果,メタカオリンは焼成パイロフィライトと比較して,アルカリ溶液に溶解しやすく,作製した固化体の Cs 溶出率は低くなった。Si/Al のような材料構成比では,アルミノケイ酸塩の種類や NaOH 濃度による Cs 不溶化への影響の評価は困難であったが,Sidissolved/Aldissolved を用いることで,Cs 不溶化に直接寄与する Al, Si のバランスの変化が明確になった。本研究より,アルミノケイ酸塩のアルカリ溶液への溶解特性は,ジオポリマーによるCs不溶化性能を制御する重要な指標となることが示唆された。

収録刊行物

参考文献 (18)*注記

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