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- 日本的保守主義をどう構想するか : 三宅雪嶺と国粋主義の失敗を参考に
- ニホンテキ ホシュ シュギ オ ドウ コウソウ スル カ : ミヤケ セツレイ ト コクスイ シュギ ノ シッパイ オ サンコウ ニ
- ニホンテキホシュシュギヲドウコウソウスルカ : ミヤケセツレイトコクスイシュギノシッパイヲサンコウニ
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日本において,久しく保守主義がうまく構想できなかったのは,伝統の側にではなく,思想者の側に責任かある。実に長い間,思想者は日本には神,仏,あるいは,天,道,理,イデアや形相,自然法(権)やそれを前提に導出される自由や平等のような原理が日本の伝統の中に見出されないことをもって,伝統主義という意味での保守主義の形成が不可能であると思っていた。しかし,それは規範的原理を一種の立体的原理でなければならないと信じる思い込みからくる錯誤である。この錯誤はこれらの立体的原理が大陸という広大な空間を持つ諸国にのみ発生したものであることを忘れていることに由来する。ところが,日本は島国であるからこういった原理を構想することが無理なのである。しかし日本には自然環境と民族的環境とにおいて一万年を超える平和な歴史を有してきた。この歴史的経験に即して,時間的な原理で保守主義を構想することは十分に可能である。
Journal
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- 名古屋学院大学論集 社会科学篇
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名古屋学院大学論集 社会科学篇 58 (3), 55-63, 2022-01-31
名古屋学院大学総合研究所
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390854064983426176
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- NII Article ID
- 120007186998
- 40022825026
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- NII Book ID
- AN00179487
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- NDL BIB ID
- 031983432
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- ISSN
- 03850048
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
- IRDB
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- CiNii Articles
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- Abstract License Flag
- Allowed