クローン性造血と造血器疾患

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タイトル別名
  • Clonal Hematopoiesis and Hematological Disorders
  • クローンセイ ゾウケツ ト ゾウケツキ シッカン

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抄録

<p>クローン性造血は,同一のゲノム異常を有する造血細胞集団からなる.ゲノム解析技術の革新的進歩によって,微小なクローン性造血が検出可能となり,非腫瘍性の血液疾患において,クローン性造血が証明できるようになった.続いて,造血器疾患を有さない健常者においてもクローン性造血が検出され,造血器疾患におけるクローン性造血との異同と連続性が議論されている.さらには,治療関連骨髄系腫瘍と関連する,先行原疾患初発時のクローン性造血に関しても,最新の知見が得られた.クローン性造血は,その拡大が血液腫瘍の発症と関わることは自明であるが,明らかな血液疾患を有さない場合にも微小なクローン性造血が認められ,非腫瘍性疾患にも認められることは,その鑑別診断が必須であることを意味する.最新の知見として,高頻度に健常者に認められるクローン性造血に伴う変異は,腫瘍化への関与がより少なく,非腫瘍性疾患にも頻繁に認められる点を含めて解説する.</p>

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