石油化学関連プロセスへの応用におけるMOFの結晶性とミクロ細孔性構造の重要性

  • 三宅 孝典
    関西大学環境都市工学部エネルギー・環境工学科
  • 佐野 誠
    関西大学環境都市工学部エネルギー・環境工学科

書誌事項

タイトル別名
  • Importance of Crystalline and Microporous Structures of MOFs for Application to Petrochemical and Related Processes

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抄録

<p>金属有機構造体(MOF)は,ミクロ細孔,結晶構造そして高い比表面積と言った特徴を有している。これらの物性は,吸着/分離,触媒担体/触媒,その他のプロセスにおいて利点となる。本レビューは,MOFの調製,キャラクタリゼーションと用途について議論している。まず,種々のMOFを水熱法あるいはソルボサーマル法で合成し,XRD,窒素吸着/脱着等温線,TG-DTA,FT-IR,SEMおよびTEMで解析した。ほとんどのMOFは相として純粋で,結晶性でミクロ細孔性であった。MOFの有用性を示すため,エチレンのオリゴマー化,シンナムアルデヒドとフェニル-1,3-ブタジエンの官能基や位置選択的水素化,クロスカップリング反応や芳香族化合物の分離を検討した。MOFのミクロ構造を有効に活かすためには,ミクロ細孔内に反応物が入りうるために原料の選択が重要であった。また,活性点への基質の接近を規制するために保護基の利用などミクロ細孔のサイズを微調整することが重要であった。芳香族の分離においては細孔サイズが決定的に重要であった。分子運動直径が似ているキシレン混合物からパラキシレンを分子ふるい作用により分離できることが初めて示された。</p>

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参考文献 (68)*注記

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