ハタハタ(<i>Arctoscopus japonicas</i>)卵塊からの新規粘性タンパク質の分離

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  • Isolation of a Novel Viscous Protein from the Egg Mass of Japanese Sandfish (<i>Arctoscopus japonicas</i>)
  • Isolation of a Novel Viscous Protein from the Egg Mass of Japanese Sandfish (Arctoscopus japonicas)

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抄録

<p> ハタハタ(Arctoscopus japonicas)卵巣内において卵は粘着性の高い膜に包まれ卵塊を形成している。本研究では,卵塊から粘質物を分離する方法を確立した。得られた粘質物は,72%のタンパク質,1.4%の糖質,そして21%の灰分を含んでいた。透析によって灰分を除いても粘質物の粘性に変化がなかったことから,その粘性にはタンパク質が関与しているものと推測された。粘質物の粘性は熱によって低下したが,塩の存在でその熱耐性が改善された。粘質物の電気泳動解析の結果,粘質に関与していると考えられるタンパク質はほぼ単一であった。質量分析の結果,2つから4つの同タンパク質が会合し,ホモ多量体を形成していることが見いだされ,これが粘性に関与しているものと考えられた。N末端アミノ酸配列分析の結果,本タンパク質は既知の粘性タンパク質あるいは既知の魚由来のタンパク質と異なる新規のタンパク質であると推測された。</p>

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