肺癌脊椎浸潤と鑑別を要した化膿性脊椎炎の1例

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  • A case of pyogenic spondylitis mimicking spine invasion of lung cancer

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抄録

<p>69歳男性.リウマチ性多発筋痛症に対してステロイドおよび免疫抑制剤内服加療中.背部痛を主訴に受診.胸部CTで右肺S2に近接する胸椎の溶骨性変化を伴う腫瘤を認めた.肺癌の脊椎浸潤,化膿性脊椎炎による炎症性肺腫瘤を鑑別に開胸肺生検術を施行.術中所見から化膿性脊椎炎による炎症性肺腫瘤の診断で,右肺部分切除および椎体・椎間板の搔爬・自家肋骨移植での脊椎前方固定術を施行.椎体・椎間板の搔爬検体から黄色ブドウ球菌が検出された.抗菌薬治療および脊椎後方固定術施行の上,リハビリテーションを行い,自宅退院.肺癌の脊椎浸潤と化膿性脊椎炎による炎症性肺腫瘤はときに診断に苦慮するが,開胸肺生検と感染巣搔爬術が速やかな確定診断および治療に有用であった.</p>

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