生活保護ケースワーカーのストレス評価尺度の開発

抄録

<p>本研究では,生活保護ケースワーカー(以下,生保CWとする)のストレス評価尺度(Public Assistance Caseworker’s Stress Inventory:以下,PAC-SIとする)を作成し,信頼性と妥当性を検討した。予備調査ではインタビュー調査により項目を作成し,本調査では政令市の生保CW193名を対象として質問紙調査を実施した。PAC-SI原版54項目について因子分析を行った結果,「利用者との関わりに伴う業務の困難さ」「忌避される職場/押し付けられやすい業務立場」「やりがいの低さ」「自立への見通しの立たなさ」「知識不足」の5因子解22項目となった。信頼性について,Cronbachの α は,各因子0.70以上の値が確認された。基準関連妥当性について,PAC-SIは職場ストレススケール改訂版と正の相関関係を示し,精神的健康とは負の相関関係を示すことで評価された。また,構成概念妥当性についても確認的因子分析によって確認された。本尺度は,生活保護課における労務管理のツールとして有用であると考えられるが,自治体への一般可能性には課題が残る。本研究は,公益財団法人太陽生命構成財団「2019年度社会福祉助成事業及び研究・調査事業」の助成を受けた。</p><p> </p><p>抄録訂正</p><p>(誤)</p><p>PAC-SI原版54項目について因子分析を行った結果,「利用者をとりまくコミュニケーションの難しさ」「やりがいの低さ」「忌避される/押し付けられやすい業務立場」「際限のない業務増加感覚」「知識不足」「外部機関からの生活保護法の理解のなさ」の6因子解23項目となった。</p><p>(正)</p><p>PAC-SI原版54項目について因子分析を行った結果,「利用者との関わりに伴う業務の困難さ」「忌避される職場/押し付けられやすい業務立場」「やりがいの低さ」「自立への見通しの立たなさ」「知識不足」の5因子解22項目となった。</p><p> </p><p>抄録訂正</p><p>※抄録内容最後「~課題が残る」の次に加筆</p><p>本研究は,公益財団法人太陽生命構成財団「2019年度社会福祉助成事業及び研究・調査事業」の助成を受けた。</p>

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