注意訓練がマインドワンダリングとメタ認知的気づきに及ぼす影響

抄録

<p>本研究では,注意訓練(ATT)がマインドワンダリング(MW)とメタ認知的気づきに及ぼす影響を検討した。大学生69名(男性11名)は4週間ATTを実施するATT群40名,統制群29名に割り振られるように無作為化した。ATTは,前半と後半の2週間で別の音源を使用した。介入前後に,思考Probeを含むSustained Attention to Response Task(SART)を実施し,各指標に条件と時期の二要因分散分析を行った。その結果,MW指標のSARTのエラー数と,Probe1 「注意が課題とは関係ないことに向いていた」はATT群で有意に減少し(F(1, 56)=20.95, p <.001); F (1, 56)=13.59, p=.001),メタ認知的気づき指標の Probe2 「注意が向いている箇所に気づいていた」は,ATT群のみ増加傾向であった(F(1, 56)=3.74, p=.058)。しかし,能動的注意制御機能の得点で介入前に条件間に有意差が示され,MW指標のSARTの反応時間の変動係数には効果が示されなかったため,更なる検討が必要である。</p>

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