Perceived health, fertility, and social network of middle-aged and older women in Japan

  • KONISHI Shoko
    東京大学大学院医学系研究科国際保健学専攻人類生態学教室 ワシントン大学人類学部
  • UMEZAKI Masahiro
    東京大学大学院医学系研究科国際保健学専攻人類生態学教室
  • SUZUKI Shosuke
    国際エコヘルス研究会

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抄録

<p>再生産歴は女性および男性のその後の人生における健康や死亡リスクと関連する。本研究の目的は、既往出生児数ならびにソーシャルネットワークと、130項目の質問からなるTotal Health Index(THI)によって評価した主観的健康の関連を分析することである。解析対象は1993年に実施されたこもいせコホート研究のベースラインに参加し、THI質問票に回答した女性4,858名で、平均(標準偏差)年齢は54.4(8.3)歳であった。既往出生児数の情報は2000年の追跡調査で得た。女性の既往出生児数によってTHIの各スコアは異なっていた。THIスコアに主成分分析を適用して計算する統合スコアであるT1の平均(標準偏差)は、子どもなしの女性の0.3(1.1)に対して子ども数5人以上の女性では-0.1(1.0)であった。T1が高いほど主観的健康がよくないことを示し、こもいせコホートのデータを解析した先行研究では高いT1はその後の高い死亡リスクと関連していた。しかしながら既往出生児数とT1の関連は、ソーシャルネットワークの影響を調整すると弱く、また一貫性も低くなった。一連の結果は、既往出生児数と主観的健康の関連はソーシャルネットワークによって媒介されていることを示唆した。これらの要因間の因果的関連の詳細を明らかにするためには更なる研究が必要である。</p>

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参考文献 (11)*注記

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