MaaSの推進と法規制

書誌事項

タイトル別名
  • Promotion of MaaS specific to Japan and Regulation in Japan

抄録

<p>MaaSを推進していく上での法規制について,まずサイバー空間としてのMaaS空間を定義する。その上で,いわゆるMaaSのレベルに応じて,どのような法規制が関わってくるのかを,自動車を例に,レベル0から検討し,レベル1のデータ連携に関する法規制として個人情報の保護に関する法律の適用,レベル2の予約と決済の統合による法規制として旅行業法や独占禁止法の適用,レベル3のサービスの一元化,特にサブスクリプションサービスを想定して,運賃規制に関わる各種事業法を取り上げる。レベル4に関しては,レベル3までとは若干検討の視点が変わり,都市計画と情報連携の観点から,都市計画法,地方自治法等の行政側に適用される法律を検討する。また,MaaSにおけるデータの取扱いについては,個人情報及びプライバシーの保護が重要であり,EUにおける一般データ保護規則の規定を参照しながら,適切な告知と同意が必要となることを論じる。また,運賃規制と旅行業法の活用が重要となる。関連領域について,医療MaaSを例に,法改正により,MaaS事業の発展に影響を与えることを論じる。最後に事故時の責任について,交通事業者ではないMaaS事業者が負うべき義務と,インターモーダルにおける不法行為責任と債務不履行責任の責任主体とその関係並びに保険の関係を論じ,MaaS空間における個人の損害保険の可能性を検討する。</p>

収録刊行物

  • 保険学雑誌

    保険学雑誌 2021 (653), 653_67-653_75, 2021-06-30

    日本保険学会

参考文献 (1)*注記

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