接着性レジンセメントによるC-Pro NANOZR とチタンの 接着強さ

DOI
  • 岡 勇輝
    朝日大学歯学部口腔機能修復学講座歯科保存学分野歯冠修復学
  • 小竹 宏朋
    朝日大学歯学部口腔機能修復学講座歯科保存学分野歯冠修復学
  • 中川 豪晴
    医療法人社団中川歯科医院
  • 堀田 正人
    朝日大学歯学部口腔機能修復学講座歯科保存学分野歯冠修復学

書誌事項

タイトル別名
  • Bond strengths of adhesive resin cements to C-Pro NANOZR and pure titanium

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抄録

イットリア部分安定化ジルコニアと同等以上の曲げ強さ,硬さ,高い靭性をもつCe-TZP/Al2O3 ナノ複合セラミッ クス(NANOZR)が,フレーム,アバットメントの材料として開発・市販されている.そこで,NANOZR の2 種類 の低密度焼結体を切削した後に高密度に焼結したもの(ミドルシンタとプリシンタ)とチタンとを4 種類の接着性レ ジンセメントで接着させ,その接着強さと接着耐久性を検討した.ミドルシンタとプリシンタの被着面は0.2 MPa の 50 μm アルミナでサンドブラスト処理後,プライマー処理した.チタンは0.4 MPa の同様のアルミナで処理後,金 属プライマー処理した.その後,各種レジンセメントを用いて接着させ,37℃大気中に24 時間放置したもの(ミド ルシンタ同士,プリシンタ同士,チタン同士,ミドルシンタ-チタン,プリシンタ-チタン)と,4℃と60℃蒸留水に各 1 分間浸漬するサーマルサイクリング試験を1 万回負荷したもの(ミドルシンタ-チタン, プリシンタ-チタン)をせん 断接着試験に供した.得られた値はすべて統計学的に比較(α=0.05)した.その結果,レジンセメントを介したチ タンとNANOZR の接着強さはチタン同士,NANOZR 同士の接着強さとも比較検討して,レジンセメント-チタン間 との接着強さに影響されていた.ミドルシンタよりプリシンタの方が有意に大きい値を示し,接着耐久性も優れてい た.また,リン酸エステル系モノマー含有のレジンセメントが有意に大きな値を示した.

収録刊行物

  • 接着歯学

    接着歯学 32 (4), 207-217, 2014

    一般社団法人 日本接着歯学会

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