右腎周囲後腹膜・回腸・小腸間膜に多発した脂肪肉腫の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Multicentric Liposarcoma of the Right Perirenal Retroperitoneum, Ileum, and Mesentery of Small Intestine
  • ウジンシュウイ アトバラマク ・ カイチョウ ・ ショウチョウ カンマク ニ タハツ シタ シボウ ニクシュ ノ 1レイ

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抄録

<p>症例は71歳,女性.心窩部痛を主訴に当院を受診し,精査にて右腎腫瘍,小腸粘膜下腫瘍を指摘された.泌尿器科にて右腎摘出術が施行され,病理組織検査では,高分化型と一部脱分化型脂肪肉腫と診断された.小腸腫瘍切除目的に当科へ紹介.回腸末端より約50cm口側の腸管壁に表面平滑な黄白色調の腫瘍性病変があり,さらに小腸間膜全体に白色結節が多発しており,一部結節を含めて小腸部分切除術を施行した.病理組織検査では,小腸粘膜下腫瘍は右腎病変と類似した組織像を呈し,免疫染色ではp16+,MDM2-,CDK4+であり,脂肪肉腫と診断された.小腸間膜の白色結節については,腸間膜の脂肪から連続するような結節状の脂肪組織が不規則に増生しており,免疫染色でも同様の結果となり,脂肪肉腫と考えられた.小腸脂肪肉腫の報告は少なく,右腎周囲後腹膜・回腸・小腸間膜に多発している報告は稀で,文献的考察を加え報告する.</p>

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