汚染金属と接着性レジンセメントの接着強さに低温大気圧 プラズマ処理が与える影響

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  • Influence of atmospheric pressure low-temperature plasma treatment on the shear bond strength between adhesive resin cement and contaminated metal surface

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抄録

本研究では,シリコーンオイルによって汚染された金属と接着性レジンセメントの接着強さに低温大気圧プラズマ 処理が与える影響について検討した.  金銀パラジウム合金切片にアルミナサンドブラスト処理を行った後,シリコーン適合試験材を塗布し,硬化後に除 去した.表面処理は何も行わないCont 群,水洗したWt 群,無水エタノールによって刷掃したSp 群,アルミナサン ドブラスト処理したSb 群,低温大気圧プラズマ処理したPs 群の5 群とした.接着性レジンセメントにてステンレス 鋼を接着し,せん断接着試験を行った.また,各表面処理による金属表面のぬれ性について,接触角試験を行った. それぞれの試験結果に対して,一元配置分散分析を行い,統計学的有意差を認めた場合,多重比較検定を行った (α=0.01).  せん断接着強さの結果は,Sb 群とPs 群は,他の表面処理と比べ有意に高い接着強さを示した.Sb 群とPs 群に統 計学的有意差は認めなかった.接触角試験の結果は,Ps 群が最も小さい接触角を示した.  以上から,低温大気圧プラズマ処理は,被着体表面の汚染物質を除去でき,接着性レジンセメントの接着強さを向 上させることが明らかとなった.

収録刊行物

  • 接着歯学

    接着歯学 33 (4), 175-180, 2015

    一般社団法人 日本接着歯学会

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