鉄鋼材料の圧縮過程のX線その場観察技術の開発

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タイトル別名
  • Development of Operand X-ray Observation Technique for Compression Process of Steels

抄録

鉄鋼材料の圧縮過程のその場観測技術の確立を目的として、高エネルギー放射光を用いて SUS304 ステンレス鋼の冷間圧縮過程をその場観測し、加工誘起マルテンサイト( α´ )変態過程の中間相である ε 相について興味深い結果を得た。二次元検出器で観測すると、圧縮開始直後から ε 相は形成される。そして ε 相の増大に追随するように α´ 相が増大する。つまり、SUS304 の圧縮加工誘起の α´ 変態のシーケンスは、γ 相から中間相の ε 相を経由して α´ 相への変態である。20% 圧縮を超えると γ 相から ε 相への変態より、ε 相から α´ 相への変態が主体となり、ε 相が減少する。ε 相は、水素によるステンレス鋼の脆化の機構解明や相変態挙動で注目されており、本成果は水素環境中で使用する材料提案や材料開発につながると期待する。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390854882617993216
  • DOI
    10.18957/rr.10.2.215
  • ISSN
    21876886
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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