尾瀬ヶ原上田代池溏群の底質に対する洪水の影響

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of flooding on bottom sediments of pools at the Kamitashiro in the Ozegahara mire
  • オゼガハラ ウエダダイチトウグン ノ テイシツ ニ タイスル コウズイ ノ エイキョウ

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説明

尾瀬ヶ原上田代の39池溏,中田代5池溏より堆積物コアを採取し,目視により4層に分け,タイプ分けを行った.最表層のSsはFe含量が比較的高く,Bsは最も灰分量が高く,Fe含量も高く,Dsはこれらの中間的な灰分量,Fe含量を示した. Psは有機物を多量に含み,灰分量,Fe含量共に最も低かった.Bsは洪水による河川運搬物を含む層と推定した.コアは8タイプに分けられ,タイプSDPが最も多く(36%),次いでタイプSP(20%)であった.表層10cm の全灰分量は11.54-154.43(mg cm-3)を示した.全灰分量の高い池溏はFe含量も高く,池溏水のpHも高かった.全灰分量,63μm未満灰分量,Fe含量,池溏水のpHは,洪水影響大と推定した池溏で高かった.尾瀬ヶ原上田代のいくつかの池溏底質には洪水の影響が及んでいることが示唆された.

収録刊行物

  • 低温科学

    低温科学 80 25-42, 2022-03-31

    低温科学第80巻編集委員会

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