上腕骨大結節骨折における結節転位が肩関節可動域に与える影響

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<p>【目的】上腕骨大結節骨折は転位が小さい例では保存療法での関節可動域(以下ROM)は良好だが,転位が大きいと腱板機能不全やインピンジによりROMが不良となる.本研究では上腕骨大結節骨折に対し保存療法を行った例の大結節転位の距離,肩関節ROMを調査した.【対象と方法】対象は上腕骨大結節骨折に対し保存療法を行い6カ月以上経過観察が可能であった34例34肩.性別は男性15肩,女性19肩.受傷時平均年齢は63.3歳.平均経過観察期間は16カ月.最終観察時ROM(屈曲,外旋,内旋:JOAスコアを用いて点数化),単純X線を用いて大結節上方転位を計測し,転位距離を3群(5 mm未満/5-10 mm/10 mm以上)に分けてそれぞれのROMを統計学的に検討した.【結果】全体のROMは屈曲137°,外旋50°,内旋4.7点.転位群の内訳は5 mm未満群16肩,5-10 mm群7肩,10 mm以上群11肩.転位群別ROMは屈曲(5 mm未満/5-10 mm/10 mm以上)(143/148/120°),外旋(49/66/42°),内旋(4.8/5.4/4.2点)で,10 mm≦で屈曲,外旋が不良であった.【結語】10 mm以上転位群でROMが不良な傾向であった.</p>

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