LC-MS/MSによる事業場排水中の水酸化テトラメチルアンモニウムとテトラメチルアンモニウム塩類の測定法開発

書誌事項

タイトル別名
  • Development of Method Determining Tetramethylammonium Hydroxide and Tetramethylammonium Salts in Industrial Wastewater by LC-MS/MS

抄録

<p>LC-MS/MSを用いて, 事業場排水中にテトラメチルアンモニウムイオン (TMA) として存在している水酸化テトラメチルアンモニウム (TMAH) やテトラメチルアンモニウム塩類の測定法を開発した。測定法開発の標準物質にはTMAHを用いた。弱陽イオン交換固相であるOasis WCX (WCX) による前処理方法を採用することで, 定量下限値が0.00034 mg L-1となり, サロゲート標準物質の回収率が50~120%の範囲で事業場排水中のTMAの測定が可能となった。次に福岡県内30か所の事業場排水を調査した結果, 2事業場 (事業場HとX) でTMAがそれぞれ0.0014 mg L-1, 2.5 mg L-1検出された。TMAが検出された事業場HとXの排水についてDaphtoxkit F magna附属の休眠卵を孵化させ, 簡易試験としてオオミジンコ急性遊泳阻害試験を実施したところ, 事業場Xについて排水を50%に希釈しても遊泳阻害が検出されるなど, 毒性が確認され48時間半数影響濃度 (48 h-EC50) が62%となった。次に事業場XについてWCXを用いた毒性原因物質の特徴化を実施したところWCXを使った処理水において毒性が低減した。</p>

収録刊行物

  • 水環境学会誌

    水環境学会誌 45 (3), 115-123, 2022

    公益社団法人 日本水環境学会

参考文献 (10)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ