異核ランタニド—チアカリックスアレーン錯体の選択的合成法の開発と発光特性の評価

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タイトル別名
  • Development of a Selective Synthesis Method and Evaluation of Luminescence Properties of A Heteronuclear Lanthanide-Thiacalixarene Complex

抄録

<p>中間体Yb1TCAS1錯体の分取後にTbIIIを添加することで,Tb2Yb1TCAS2錯体の生成を抑えTb1Yb2TCAS2錯体の選択的合成に成功した.単離したTb1TCAS1錯体にYbIIIを添加した場合,Tb2Yb1TCAS2錯体の生成比率は低下したことから,異核錯体の生成比率はLn1TCAS1錯体の解離速度とLn2TCAS2錯体への錯形成速度の大小関係に依存することがわかった.得られたTb1Yb2TCAS2錯体は配位子中心からのエネルギー移動によるTbIII発光とYbIII発光を示した.同核錯体(Ln3TCAS2)と比較すると,錯体当たりのTbIII発光は強度が0.08倍(Tb当たり0.24倍)に減少し,YbIII発光は1.39倍(Yb当たり2.09倍)に増感しており,TbIII→YbIIIエネルギー移動の存在が示唆された.TbIII発光寿命からエネルギー移動効率は26% であることが明らかになった.</p>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 71 (3), 145-151, 2022-03-05

    公益社団法人 日本分析化学会

参考文献 (16)*注記

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