ベートーヴェンのピアノソナタ第5番,第6番,第23番の研究 : 初期と中期の比較を中心に

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タイトル別名
  • Beethoven's Piano Sonatas : Comparison of the Early and Middle Works

抄録

ベートーヴェンの作品は,没後200年を迎えようとしている現在もなお,クラシック音楽の主要レパートリーの地位を占め続けている.筆者は2019年より,ほぼ年1回のペースで,ベートーヴェンのピアノソナタ全曲を含むリサイタルシリーズを開催している.ピアノソナタは,弦楽四重奏曲,交響曲と並んで生涯を通して作曲され,作風の変化を探るには最適な分野と言える.全曲演奏と研究を通して初期から中期を経て後期に至る作風の変遷をたどり,ベートーヴェンの独創性と歴史的位置を考察し,魅力を聴き手に伝えていきたいと考える.第3回となる 2020年のリサイタルでは,初期のソナタ第5番,第6番,中期の傑作第23番《熱情》と,後期のピアノ三重奏曲の名作《大公》を取り上げた.本稿では,このうちピアノソナタ3曲について,これまでに演奏した曲と,今後演奏する曲や他ジャンルの作品も視野に入れながら,その書法的特徴,作曲の背景,演奏上の留意点などをまとめた.

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