重症喘息における生物学的製剤の重複適応の比率と患者背景

  • 伊東 彩香
    帝京大学医学部内科学講座呼吸器・アレルギー学
  • 三好 昭暉
    帝京大学医学部内科学講座呼吸器・アレルギー学
  • 豊田 光
    帝京大学医学部内科学講座呼吸器・アレルギー学
  • 鈴木 有季
    帝京大学医学部内科学講座呼吸器・アレルギー学
  • 上原 有貴
    帝京大学医学部内科学講座呼吸器・アレルギー学
  • 服部 沙耶
    帝京大学医学部内科学講座呼吸器・アレルギー学
  • 竹下 裕理
    帝京大学医学部内科学講座呼吸器・アレルギー学
  • 酒瀬川 裕一
    帝京大学医学部内科学講座呼吸器・アレルギー学
  • 倉持 美知雄
    帝京大学医学部内科学講座呼吸器・アレルギー学
  • 小林 このみ
    帝京大学医学部内科学講座呼吸器・アレルギー学
  • 杉本 直也
    帝京大学医学部内科学講座呼吸器・アレルギー学
  • 長瀬 洋之
    帝京大学医学部内科学講座呼吸器・アレルギー学

書誌事項

タイトル別名
  • THE OVERLAPPING ELIGIBILITY FOR BIOLOGICS IN PATIENTS WITH SEVERE ASTHMA AND PHENOTYPES
  • ジュウショウ ゼンソク ニ オケル セイブツガクテキ セイザイ ノ チョウフク テキオウ ノ ヒリツ ト カンジャ ハイケイ

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抄録

<p>【背景・目的】重症喘息に対して4種の生物学的製剤が承認されている.重複適応患者が存在するが,4剤について重複適応比率を検討したわが国からの報告はない.国によって適応基準や使用可能薬剤が異なるため,わが国での検討が必要である.重複適応比率及び,適応状況別の患者背景を比較した.</p><p>【方法】対象は,当院通院中の喘息患者233例のうち,治療下での重症度が重症持続型に該当する100例.2014年4月までの時期にIndex dateを設定し,臨床情報を診療録から調査した.薬剤の適応基準は,生物学的製剤の適正使用ステートメントに準じた.</p><p>【結果】全薬剤適応患者比率は30%,全薬剤非適応患者比率は11%であった.全薬剤適応患者では,1秒量低値,頻回増悪,血中好酸球数,呼気一酸化窒素濃度,血清ペリオスチン高値の特徴を有した.</p><p>【結語】全薬剤適応患者は,コントロール不良で,2型炎症が強いことが示された.重複適応患者における薬剤選択方法の確立と,2型炎症を有しない全薬剤非適応患者に対する治療開発が今後の課題である.</p>

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 71 (3), 210-220, 2022

    一般社団法人 日本アレルギー学会

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