ラマン分光法及び近赤外分光法による生体の<i>in situ</i>イメージング分析 — 分子分光分析を通して生命の輝きを視る —

  • 石垣 美歌
    島根大学学術研究院農生命科学系 島根大学戦略的研究推進センター

書誌事項

タイトル別名
  • <i>In situ</i> Imaging of Living Organisms by Raman and Near-infrared Spectroscopies — A look into the Brilliance of Life through Molecular Spectroscopies —
  • ラマン分光法及び近赤外分光法による生体のin situイメージング分析 — 分子分光分析を通して生命の輝きを視る —
  • ラマン分光法及び近赤外分光法による生体のin situイメージング分析 : 分子分光分析を通して生命の輝きを視る
  • ラマン ブンコウホウ オヨビ キンセキガイ ブンコウホウ ニ ヨル セイタイ ノ in situ イメージング ブンセキ : ブンシ ブンコウ ブンセキ オ トオシテ セイメイ ノ カガヤキ オ ミル

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説明

<p>ラマン分光法は,分子構造を鋭敏に反映したスペクトル情報を非破壊的に取得でき,近赤外分光法は生体分子組成や分子濃度,タンパク質などの生体分子と水分子との相互作用を同時に分析することができる.著者は両分光法を相補的に用いることで,生体分子の構造と機能,水との相互作用の関係性について独自の研究テーマを展開してきた.近年では特に,命があること,命が宿るとは一体どういうことか,この大きな謎に迫りたいと思い,卵細胞の代謝活性と水の水素結合ネットワークとの関係性,及び卵質評価について研究している.さらに,胚(はい)発生の非染色イメージングの研究や,カロテノイド会合体形成メカニズムの研究,さらには近赤外イメージング装置の共同開発を手掛けるなど,分析化学,物理化学から生物物理化学にまたがる境界領域において研究を推進している.本稿では,著者が近年実施してきた研究成果の中から,「近赤外分光法,近赤外イメージングを用いたメダカ胚発生の非染色イメージング」,「ラマン分光法を用いたマウス卵子成熟度,及び初期胚発生の分析」,「共鳴ラマン分光法,イメージングを用いたリコピン会合体の研究」の三つの研究内容に絞って紹介する.</p>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 71 (4.5), 221-233, 2022-04-05

    公益社団法人 日本分析化学会

参考文献 (38)*注記

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