十和田八戸火砕流堆積物中の樹木年輪を用いた14Cウイグル・マッチング年代

DOI 機関リポジトリ HANDLE オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • 14C wiggle-matching age of tree rings in the Towada-Hachinohe pyroclastic flow deposits

抄録

十和田・八戸火砕流の噴火に伴うテフラ(To-H)は、グリーンランド氷床コアの火山ガラスNEEM1502.60m(22粒)に対比され、その年代は15.7±0.2kab2k(2σ)である。このテフラの直下には埋没林があり、約13kaBPの放射性炭素(14C)年代が得られている。Horiuchi et al.(2007)は、IntCal04との比較から約15.5calkaBPを、van der Plicht et al.(2012)は、樹齢約350年の樹木年輪の14C年代(34点)をIntCal09にマッチングして16,534–16,204calBP(2σ)を得ている。著者らは火砕流堆積物(40°31'57.8"N,141°11'30.8"E)中の樹木試料(直径14cm、年輪99枚)を加速器質量分析計(AMS)で測定し、10点の14C年代をIntCal20にマッチングしたところ15,886–15,774calBP(2σ)を得た。氷床コアのTo-H年代が真の(信頼できる)年代であると仮定すると、IntCal09とのマッチング(van der Plicht et al., 2012)は500年以上も古い年代が得られたことになる。IntCal20とのマッチング結果を比較すると、年輪数や測定データの多い方が暦年代の幅が絞られる(=高精度)ことがわかった。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ