降雨指標に基づく山地災害の変化に関する予備的検討
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- 執印 康裕
- 九州大学大学院農学研究院
書誌事項
- タイトル別名
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- A Preliminary Study on Changes in Mountain Disasters based on Rainfall Indices
説明
<p> 気候変動の影響が顕在化している現在,数日間単位での短期降雨時系列変化および数10年単位での長期降雨時系列の変化が山地災害の発生・非発生に与える影響を検討することが重要であることは論ずるまでもない.その取り組みは様々な分野で実施されているが,主要なものの一つは気候モデルによる近未来の降雨予測に関するものであろう.さらに山地災害の発生・非発生を区分する降雨指標についても古くから取り組まれ,現在の我が国においては降雨指標としての土壌雨量指数が提案され社会実装されている.これらの取り組みは災害の誘因となる降雨を中心としたものであるが,数十年単位での長期時系列でみると素因の一つである森林植生の変化について検討することも重要であろう.</p><p> 森林植生が一定の山地災害防止機能を有することは周知の事実であるが,特に我が国ではここ数10年で森林蓄積が大きく増大しており,この影響を検討することも一定の意義はあると考える.本検討ではこの点に着目し,森林状態の長期時系列変化が山地災害の発生・非発生に与える影響について降雨指標に基づいて極めて簡単な予備的検討行ったので報告する.</p>
収録刊行物
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- 日本森林学会大会発表データベース
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日本森林学会大会発表データベース 133 (0), 180-, 2022-05-30
日本森林学会