人工光利用による苗木育成の試み
書誌事項
- タイトル別名
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- Nursery Larch Supply from Climate Controlled Cultivation System
抄録
<p>我が国の林業において,森林の循環利用に必要な植林用苗木の安定的供給が一つの課題である。一般的には屋外での栽培のため,幼苗期の育成の歩留まりが低いという問題点を有している。一方屋内で栽培環境を再現した人工光型植物工場では年間を通じて葉物野菜が栽培され,安定的に生産されている。人工光型植物工場の栽培技術を苗木生産に適用した場合,以下のようなメリットが期待できる。①幼苗期の歩留まりを向上する,②栽培環境を制御して生育調整,出荷の調整が可能である。③季節を問わず育成できるため,露地栽培の出荷時期以外でも伐採後の植林に苗木を供給できる。</p><p>上記アイデアを検証するため,大林組技術研究所内の人工光型植物栽培施設で,これまでの高機能性野菜栽培技術を展開して,水,光,室温など環境制御下による試し栽培を行った。今回の適用はコウヨウザン,カラマツである。</p><p>発芽前処理した種子を種まき培養土に播種し,人工光型栽培施設で育成した。その結果,人工光含む環境制御下で苗木育成が可能であることを確認した。</p><p>今後,効率的な栽培条件の検討,人工光で育成した苗の植林後の生育を検証していく必要がある。</p>
収録刊行物
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- 日本森林学会大会発表データベース
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日本森林学会大会発表データベース 133 (0), 136-, 2022-05-30
日本森林学会