導入:森林バイオマス利用における炭素負債問題

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タイトル別名
  • Introduction: Carbon debt issues on forest biomass utilization

抄録

<p>気候変動対策として、バイオマスエネルギーは再生可能エネルギーの一つとして、重要な役割を果たすことが期待されている。一方で、エネルギー用に森林から持ち出されて直接利用される木質バイオマス(森林バイオマス)については、気候変動対策効果についての論争が続いている。そこで最初に、EUと日本のそれぞれの制度下でのLCA計算手法を整理した上で、バイオマス起源のCO2を考慮した場合に、その再吸収に要する時間を巡る議論が生じることを紹介する。再吸収時間の計算にあたっては、空間スケール(林分/景観)や計算開始時点(伐採時/植栽時)、効果発現に期待される時間軸(10年後/2050年まで)、利用部位の違い(幹/残材)、比較の仕方(相対/絶対)、比較対象ケース(発電/熱利用)の選択など、種々の計算条件・前提の違いがもたらす結果の違いがあることを示す。さらに、これらの議論は欧米を中心に行われてきたことから、日本における論点および今後の研究課題を示すことで、企画シンポジウムの導入とする。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390855422519462144
  • DOI
    10.11519/jfsc.133.0_25
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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