放置竹林整備対策の地域性と多様性

DOI
  • 陳 田
    東京大学大学院農学生命科学研究科
  • 石橋 整司
    東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林田無演習林
  • 安村 直樹
    東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林生態水文学研究所
  • 齋藤 暖生
    東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林富士癒しの森研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Regionality and Diversity of Abandoned Bamboo Forest Countermeasure

抄録

<p>竹林拡大問題は、竹のもつ生態学的特徴に加えいくつかの社会的要因によって生じるといわれるため、社会的要因の異なる地域毎に竹林拡大問題やその対策には違いがあると考えられる。そこで、47都道府県の竹林対策を担当する部署に竹林拡大問題と対策に関する質問票を送り、予算面、対策事業の内容について地域性に着目しつつ分析・検討した。回答が得られたのは41都道府県であった。調査の結果、竹林拡大対策において特に充当される財源に共通点が多く、竹の伐採処理など竹林拡大を抑制する対策は全国的に共通の試みが行われていた。この傾向は今後も大きく変わることはないと考えられる。また、対策事業には、総じて民間団体の竹林整備活動をサポートする形が多く見られたが、民間団体による竹林整備活動や竹資源有効活用については地域性が高くそれぞれの地域に合わせた活動を進めていくことの有効性がみられた。中でも竹の利活用については地域による特色が顕著であり、竹の利用が歴史的に盛んで知名度も高い地域では竹材やたけのこ製品の付加価値を高めブランド化も可能であるが、こうした下地を持っていない地域で同様の試みを成功させることは容易ではないと考えられた。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390855422519464576
  • DOI
    10.11519/jfsc.133.0_257
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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