RNA-Seqによるカラマツ・グイマツ交雑次代の材質に関わる遺伝的要因の探索

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タイトル別名
  • Transcriptome analysis reveals genetic factors underlying wood properties in <i>Larix gmelinii x L. kaempferi</i>)

抄録

<p>北海道で普及が進められているカラマツとグイマツの雑種であるグイマツ雑種F1は、グイマツの材強度とカラマツの成長性を併せ持つ樹種であり、国内針葉樹の中でも建築用材としての利用が期待されている。我々はグイマツ雑種F1の材質バリエーションを産み出す遺伝的要因の探索を行うため、北海道の林内46年生個体から秋期に採取した胸高の木部試料を対象にRNA-Seqによるトランスクリプトーム解析を行った。</p><p>構築した遺伝子モデル(BUSCO Complete 84% + Partial 12.9%)のうち、木部で一定以上の発現が確認された27,543個の遺伝子発現は、-0.53–0.55および-0.52–0.47の範囲でピロディン貫入量および応力波伝播速度との相関を示した。遺伝子共発現ネットワーク解析により抽出したピロディン貫入量と相関の高い遺伝子モジュールは、プログラム細胞死に関わる遺伝子群を有意に多く含んでいた。</p><p>これらの結果から、グイマツ雑種F1の材質バリエーションがトランスクリプトームの差異によって発生している可能性が示唆された。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390855422519489920
  • DOI
    10.11519/jfsc.133.0_387
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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