森林域から都市域へ輸送される河川水中溶存有機物の分子種の変遷について
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- 井手 淳一郎
- 公立千歳科学技術大学理工学部
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- Moein Farahnak
- 東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林生態水文学研究所
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- Seonghun Jeong
- 九州大学農学部附属演習林
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- 山瀬 敬太郎
- 兵庫県農林水産技術総合センター森林林業技術センター
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- 牧田 直樹
- 信州大学学術研究院理学系
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- 西村 裕志
- 京都大学生存圏研究所
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- 大槻 恭一
- 九州大学農学部附属演習林
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- 大橋 瑞江
- 兵庫県立大学環境人間学部
書誌事項
- タイトル別名
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- Changes in molecular species of dissolved organic matter from forest stream to urban river
抄録
<p> 森林域における溶存有機物(DOM)は水域への栄養塩供給や下流での消毒副生成物の発生に関わるため,水環境保全上その動態を把握しておく必要がある。一方,河川のDOMはその流下過程で生活排水等の流入や,光や微生物による分解作用を受け性質が変化していく。このため,一般的な水質評価では森林由来のDOMと下流河川のDOMとの間における関連性を探るのは困難である。</p><p> 超高分解能質量分析法FT-ICR-MSは天然水中のDOMを分子レベルで特徴化できる。本研究では当分析法を用いて,森林域から都市域を貫流する多々良川を対象に,河川の流下過程におけるDOMの質の変遷を踏まえて河川とその上流の森林域におけるDOMの関連性を探ることを目的とした。このため,多々良川の上流から下流までの計10か所で河川水を採取し,また,多々良川上流部に位置する九州大学演習林の森林試験地で林内雨,土壌水等を採取した。これらの試料水をFT-ICR-MS分析に供し,試料水間で共通するDOMの構成分子種を探った。河川のDOM構成分子種は森林由来のそれと有意に異なり,また,上流から下流にかけて大きく変化した。本発表では生体分子種等の解析結果についても紹介する。</p>
収録刊行物
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- 日本森林学会大会発表データベース
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日本森林学会大会発表データベース 133 (0), 569-, 2022-05-30
日本森林学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390855422519516672
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- 本文言語コード
- en
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可