シリコン量子ビット技術と集積化に向けた研究動向

DOI オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • Silicon Qubit Techniques and Research Progress toward Integration

説明

次世代のコンピュータとして量子コンピュータが注目を集めている.実用的な問題を量子コンピュータで高速に解くには,誤りを訂正しながら量子的な計算を実行する誤り耐性型汎用量子コンピュータが鍵とされる.この実現には,個々の量子ビットの性能の向上(質)と大規模化に適した構造の開発(量)の二つの側面からのアプローチが重要になる.この両方の側面で適した量子ビットに,シリコン中の単一電荷のもつスピンを利用した量子ビットがある.このシリコンスピン量子ビットは,既に高い量子ビット性能が実現されているのに加えて,デバイスがナノサイズで集積化に適している.更に,既存のCMOS技術・回路技術の応用が可能であることから,大規模化に有望な系である.本論文では,この量子ビットについて,「質」の側面として操作・読み出しなど量子ビット単体に求められる技術を,「量」の側面として大規模集積化に向けた課題を概説する.デバイス,回路,システムなど様々な技術レイヤーに関わる課題解決が求められており,幅広い分野の研究者に向けて,シリコン技術に基づいた誤り耐性量子コンピュータ実現に向けた要素技術の現状と課題を紹介することをねらいとする.

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390855533654350848
  • DOI
    10.14923/transelej.2021jci0017
  • ISSN
    18810217
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    journal article
  • データソース種別
    • JaLC
    • KAKEN
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ