神経発達症の特徴を示す思春期・青年期者への作業療法による自己理解の変化─思春期相談・居場所事業の体験から─

書誌事項

タイトル別名
  • Changes in Self-understanding through Occupational Therapy for Adolescents who Showed the Characteristics of Neurodevelopmental Disorder
  • 神経発達症の特徴を示す思春期・青年期者への作業療法による自己理解の変化 : 思春期相談・居場所事業の体験から
  • シンケイ ハッタツショウ ノ トクチョウ オ シメス シシュンキ ・ セイネンキシャ エ ノ サギョウ リョウホウ ニ ヨル ジコ リカイ ノ ヘンカ : シシュンキ ソウダン ・ イバショ ジギョウ ノ タイケン カラ

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抄録

本研究では,神戸市発達障害者支援センターで実施した居場所事業に継続的に参加した神経発達症の特徴を示す参加者を対象に,参加者の作業遂行能力の特徴を明らかにし,さらに自己評価の機会を活用し自己理解を促す作業療法支援の成果を検討することを目的とした.参加者の作業遂行能力は「手の中の物品の操作」「力の調節(力加減)」「動きの流れ(なめらかさ)」といった運動スキル,「説明書を読み理解して作業できる」「スムーズな動作,手順の開始」「道具や材料を整理し効率よく配置」といった作業処理スキルに不十分さがみられた.一方で参加開始時では「安全な物の取り扱い」「力加減の調節」といった作業遂行能力を過大評価する傾向があった.しかし,参加者の作業遂行能力の特徴に合ったさまざまな作業を経験し,他者からのフィードバックと自己の振り返りにより,終了時には過大評価が改善を示した.以上のことから,居場所事業での継続的な作業療法支援は自己理解の改善に影響したと考えられる.

収録刊行物

  • 小児の精神と神経

    小児の精神と神経 62 (2), 151-160, 2022-07-01

    一般社団法人 日本小児精神神経学会

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