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- 温井 めぐみ
- 大阪市立総合医療センター 小児言語科
書誌事項
- タイトル別名
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- Management of Neurocognitive Dysfunctions in Survivors of Pediatric Brain Tumors
抄録
<p> 小児脳腫瘍経験者は, 腫瘍自体, 放射線などの治療, 水頭症, 晩期合併症, 患者素因など様々な要因が重なり, 高次脳機能障害を発症するリスクが高くなる。また, 学習・就労・社会的自立などの面で不遇な社会的状況となる割合が高く, うつ症状を呈しやすい。<br> 治療の遠隔期に, 原病の再発・進行や二次がんが起こったり, 放射線治療による高次脳機能障害, てんかん・脳血管障害などの晩期合併症による高次脳機能障害が生じたりすることは, 他疾患との相違点である。治療直後に明らかな症状を認めない症例にも, 息の長い支援が求められる。<br> 小児脳腫瘍の生命予後の改善に伴い, 高次脳機能障害の予防に焦点を当てた治療法が検討されるようになってきた。すでに治療を受けた患者が QOL の高い生活を送るためにも, 今後治療を受ける患者の QOL 低下を予防するためにも, 小児脳腫瘍治療医と高次脳機能障害に精通した医療者が連携できるネットワーク作りが急務である。</p>
収録刊行物
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- 高次脳機能研究 (旧 失語症研究)
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高次脳機能研究 (旧 失語症研究) 41 (3), 294-300, 2021-09-30
一般社団法人 日本高次脳機能障害学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390855656024101120
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- ISSN
- 18806554
- 13484818
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可