Methylprednisolone pulse療法後に治療終結に至った難治てんかんの1例

DOI
  • 永井 康平
    国立病院機構静岡てんかん・神経医療センター小児科 自治医科大学附属さいたま医療センター小児科
  • 高橋 幸利
    国立病院機構静岡てんかん・神経医療センター小児科 岐阜大学医学部小児病態学 静岡県立大学薬学部
  • 北原 光
    国立病院機構静岡てんかん・神経医療センター小児科

書誌事項

タイトル別名
  • A case of intractable epilepsy cured after treatment with methylprednisolone pulse therapy

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抄録

<p> 種々の抗てんかん薬,脳梁離断術にて発作抑制できなかった難治てんかん例で,methylprednisolone pulse(MP)療法後に発作抑制,治療終結に至った1例を報告した.生後4か月からepileptic spasmsが出現し,生後6か月時にWest症候群と診断された.ACTH療法を行い,一時的に発作抑制されたが再発し,種々の抗てんかん薬は無効であった.3歳11か月時にLennox-Gastaut症候群と診断され,脱力発作に対して4歳10か月時に脳梁離断術(前2/3離断術)を施行した.一旦発作抑制されたが再発したため,7歳6か月時当院紹介受診,clobazam,valproate,zonisamide,lamotrigineを内服していた.薬剤整理を行い,髄液検査で蛋白,アルブミン濃度の軽度上昇を認めたため,免疫学的機序の関与を疑った.Pranlukast内服とMP療法を開始し,2回目のMP療法から発作抑制された.定期的にMP療法を12歳まで行った.現在16歳で,pranlukastも中止,治療終結し発作なく経過している.多剤抗てんかん薬を整理した後のMP療法は難治てんかんで検討できる治療である.</p>

収録刊行物

  • 脳と発達

    脳と発達 54 (4), 252-255, 2022

    一般社団法人 日本小児神経学会

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