リセドロネートを用いて治療した単骨型骨Paget病の2例

  • 井手 康人
    医療法人正康会井手整形外科医院
  • 杉原 進介
    独立行政法人国立病院機構四国がんセンター骨軟部腫瘍・整形外科

書誌事項

タイトル別名
  • Two cases of monostotic Paget's disease of bone treated with risedronate

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抄録

<p>骨Paget病は骨代謝の局所的高回転により骨の変形を来す疾患である.欧米諸国においては頻度が高いが,アジア諸国では比較的頻度が低く,日本でも極めて稀である.認知度が低いため長期間診断がつかない場合も多い.今回,単骨型骨Paget病の2例を報告する.(症例1)74歳男性.血清アルカリフォスファターゼ(以下ALP)高値が長年続いており,別件で井手整形外科医院を受診した際に左上腕の変形を指摘された.(症例2)46歳男性.腰痛で前医を受診した際,単純X線写真上,左大腿骨近位部の異常陰影を認め, 血清ALP高値もあり骨腫瘍疑いで四国がんセンターへ紹介受診した.症例1,2とも単純X線,血液,MRI,CT,骨シンチグラフィーなどの検査結果より骨Paget病と診断した.リセドロネート17.5 mg/日の8週間連日経口投与を行ない,血清ALP値の正常化や単純X線写真上,骨吸収像の改善,皮質骨輪郭の明瞭化等の変化を見た.症例1では治療終了後,血清ALP値の再上昇が見られた.</p>

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