ポアソン効果を考慮した引張クラックモデルの開発と RC 構造物の大規模有限要素解析への適用

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タイトル別名
  • Development of Tensile Crack Model Considering Poisson’s Effect and Its Application to a Large-Scale Finite Element Analysis of an RC Structure

抄録

<p>本論文では,コンクリート構成則における引張クラックモデルを提案し,鉄筋コンクリート(RC)造建物の大規模有限要素解析に適用した.多軸の繰返し外力を受けるコンクリート材料の構成則のモデル化において,ポアソン効果の影響を考慮した.さらに,内部変数としてクラックに由来するひずみテンソルを導入して明解な定式化をした.</p><p>提案モデルの適用性を検証するために,まず,引張クラックモデルによる応力積分の計算と立方体モデルのFEM解析で基本的な挙動を確認した.続いて, RC部材実験の静的増分解析を実施して,実験の再現性を確認し,要素寸法と荷重増分の影響を把握した.最後に,E-ディフェンスで実施された10階建てRC造建物実験を対象とした大規模FEMによる地震応答解析を実施して,実験と解析の各階の層せん断力-層間変形角関係が比較的良く対応していることを確認した.しかし,層間変形角が小さい領域では,解析の層剛性が高めに評価される結果となった.その理由として,提案モデルでは過去の引張クラック発生に起因する引張強度の低下が考慮されていないためであると分析した.</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390855886881443456
  • DOI
    10.11421/jsces.2022.20220006
  • ISSN
    13478826
    13449443
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • KAKEN
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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