急性膵炎から胃虚血と脾膿瘍を発症し胃脾瘻を形成した1例

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  • A Case of Gastrosplenic Fistula Due to Gastric Ischemia

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説明

<p>症例は67歳の男性で,突然の胸痛を主訴に受診した.20年前にS状結腸癌に対してS状結腸切除術,その術後6年目に膵頭リンパ節の再発に対して亜全胃温存膵頭十二指腸切除術(胃膵吻合)を施行し再発なく経過していた.今回は膵炎の診断で入院したが入院後吐血が出現したため上部消化管内視鏡検査を施行した.胃粘膜が黒色に変化しており胃虚血を疑う所見を認めた.造影CTでは胃,膵臓,脾臓にかけての造影不良を認めそれらの壊死の可能性を考え緊急手術を行った.しかし,術中所見では各臓器に壊死を疑う所見は認めず,腸瘻を造設し手術を終了した.第20病日のCTで胃脾瘻と脾膿瘍を認めたため,脾膿瘍に対しCTガイド下ドレナージを行い保存的に治療を試みた.その後脾膿瘍は縮小したが瘻孔は残存し改善が得られず,第79病日に瘻孔閉鎖術と脾摘術を施行し,第122病日退院となった.胃脾瘻は非常にまれな疾患であり報告する.</p>

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