二塚製造部省エネルギーへの取組事例について

書誌事項

タイトル別名
  • Energy Saving Case Study of Futatsuka Manufacturing Department, Chuetsu Pulp & Paper Co., Ltd.

抄録

近年,紙パルプ産業においては日々,省エネ・省資源・CO2削減への取組みが進められている。生産面においても省エネによるコスト削減は大きな課題となっており,一層の努力を積み上げなければいけない。また近年の紙需要の低下の中,大型の設備投資が縮小しており,大掛かりな設備改造による改善は期待できず,小さな省エネを積み上げていくしかない状況である。<br>当製造部F3マシンで実施したメタリングロール回転比ダウンによる省蒸気では,希釈水を減らすことで塗工液濃度をアップさせ,トップ・ボトムメタリングロールの回転比を下げることで,省蒸気量344 t/月となり,重油換算として22.8 kl/月の削減となった。種揚げポンプインバータ化による省電力では,回転数を下げるだけでなく種箱レベルの制御方式も変更したが,トラブルもなく29.3 kWの削減となった。1次スクリーンNo. 1停止による省電力では,1次スクリーン5基の内1基を停止し4基操業を行い14.0 kWの削減となった。<br>今回の例のように従来から決められていることや当たり前とされてきたことを見つめ直すことは,これまで気付かなかった無駄を見つけ省エネを実現する上で重要である。<br>本稿では当製造部が実施してきた取組みとF3マシンでの省エネ事例を紹介する。

収録刊行物

  • 紙パ技協誌

    紙パ技協誌 76 (7), 625-628, 2022

    紙パルプ技術協会

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