術前胸部X線で異常を認めなかったが,手術直前に胸水貯留Pseudo-Meigs症候群を起こした巨大卵巣腫瘍2症例と周術期管理

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  • Perioperative Management of Two Cases with Giant Ovarian Tumor Complicated with Pseudo-Meigs Syndrome Just before Surgery

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抄録

<p>Pseudo-Meigs症候群(PM)は,良性の卵巣腫瘍以外の腹腔内腫瘍で胸水もしくは腹水が貯留し腫瘍の摘出によりその改善が認められる病態である.今回,術前の胸部X線で異常を認めなかったが,手術室入室後の体位変換を機にPMが疑われ術後に確定した2症例を経験した.2症例とも麻酔導入時に軽度の酸素化低下を認めたが,手術中の呼吸状態は安定し手術室で抜管した.骨盤・腹腔内臓器を圧排する巨大卵巣腫瘍・液体産生を伴う卵巣腫瘍では術前検査で胸腹水が指摘できなくとも,急速にPMに発展する場合がある.術前診察で呼吸状態の観察と必要に応じた胸部X線の追加撮影および胸腹水を念頭に置いた周術期管理を行う必要がある.</p>

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