血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)の診断:その現状と課題

書誌事項

タイトル別名
  • Diagnosis of thrombotic thrombocytopenic purpura (TTP): its current status and challenges

説明

<p>血栓性血小板減少性紫斑病(thrombotic thrombocytopenic purpura: TTP)は,ADAMTS13(a disintegrin-like and metalloproteinase with thrombospondin type 1 motifs 13)活性の低下によって全身の微小血管に血小板血栓を形成し,虚血性に臓器障害を生じる致死的な疾患である.その症状は多彩であるが,診断においては血小板減少と溶血性貧血が特に重要であり,この2徴候を認めた場合にはADAMTS13活性を測定し,10%未満に低下している場合にTTPと診断する.TTPは無治療の場合には極めて予後不良な疾患であるため,ADAMTS13の検査結果が判明する前に血漿交換を開始しなければならない場合があり,その判断にはPLASMICスコアやFrenchスコアといったADAMTS13活性を予測するツールの有用性が示されている.近年では,病態解析の進歩に伴って,新規治療薬の開発や臨床への導入が進められており,TTPを適切に診断し,治療へと速やかにつなげていくことが求められている.</p>

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