芹沢銈介作「型絵染彩色仏画」5枚組

書誌事項

タイトル別名
  • Five Pictures of Buddha, stenciled by Serizawa Keisuke

抄録

染色家・芹沢銈介の「型絵染彩色仏画」(1979~1980年)は、「不動明王」「釈迦三尊」「十一面観音」「薬師如来」「地蔵菩薩」からなる5枚組のシリーズで、これらは実在する仏像や仏画に着想を得て制作された。本稿では、柏市所蔵の「型絵染彩色仏画」を取り上げて、その図柄と表現技法の特徴を紹介すると共に、典拠となった仏像・仏画が京都・東寺講堂「不動明王坐像」、奈良・法隆寺金堂「釈迦三尊像」、滋賀・向源寺「十一面観音立像」、京都・神護寺「薬師如来立像」という国宝の仏像彫刻4件、および芹沢自身のコレクションである室町時代の仏画「地蔵菩薩図」(静岡市立芹沢銈介美術館所蔵)であることを明らかにする。また関連資料として、東北福祉大学芹沢銈介所蔵美術工芸館が所蔵する型紙14枚と、「地蔵菩薩」のヴァリエーションの一つとして染められた試作染め(芹沢恵子氏所蔵)を紹介する。

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