Comparison of intramuscular distribution patterns in the solei among hominoids
-
- SAKURAYA Tohma
- 神戸大・院保健 朝日大・歯
-
- EMURA Kenji
- 姫路獨協大・医療保健
-
- SONOMURA Takahiro
- 朝日大・歯
-
- HIRASAKI Eishi
- 京都大・EHUB
-
- ARAKAWA Takamitsu
- 神戸大・院保健
Bibliographic Information
- Other Title
-
- ヒト上科におけるヒラメ筋内支配神経分布パターンの比較
Abstract
<p>ヒラメ筋は他の霊長類と比較しヒトで特に発達しており、中でもヒトに特異的なヒラメ筋前面の羽状筋部は、直立二足歩行に重要な役割を果たすとされる。このヒトヒラメ筋羽状筋部は、ヒラメ筋の大部分を支配する後方からの脛骨神経枝(Posterior branch: PB)とは別の独立した脛骨神経枝(Anterior branch: AB)によって前方から支配される。我々はこれまで、神経束分岐パターンの解析によって、ヒトのABと相同の枝を他の霊長類種でも見いだし、ヒラメ筋羽状筋部とそれ以外の後方部の系統発生学的な由来が異なる可能性を提示したが、ヒトにおける羽状筋部の発達過程の詳細は未だ不明な点が多い。そこで本研究では、筋内分布解析によって、ヒト上科のヒラメ筋内の支配神経分布パターンを詳細に記録し比較することで、直立二足歩行への適応に伴うヒトヒラメ筋の変化の過程を考察した。フクロテナガザル2側、オランウータン1側、チンパンジー1側、ヒト2側のヒラメ筋を用いた。ヒト1/2側のヒラメ筋はCT像と肉眼解剖学的筋内分布解析を組み合わせて三次元的に解析した。ABは、フクロテナガザル1/2側、チンパンジー1側、ヒト2側に存在し、チンパンジー以外のABはPBと筋内で交通した。チンパンジーのABはヒラメ筋前面の腱膜のみに分布した。オランウータン、チンパンジー、ヒトのPBの筋内分布は類似しており、5部に分類できた。以上の結果により、ABは筋束の支配に加え、腱膜への知覚枝や交通枝など種ごとに形態が異なることから、種によって多様な変化を遂げていることが示唆された。</p>
Journal
-
- Primate Research Supplement
-
Primate Research Supplement 38 (0), 23-, 2022
Primate Society of Japan
- Tweet
Details 詳細情報について
-
- CRID
- 1390856616523731456
-
- Text Lang
- ja
-
- Data Source
-
- JaLC
-
- Abstract License Flag
- Disallowed