気管切開患者において離脱症候群が原因で陰圧性肺水腫を来した一例

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  • A case of negative pressure pulmonary edema due to withdrawal syndrome in a tracheostomy patient

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抄録

<p>症例は急性白血病と診断された11歳男児,持続的血液濾過透析が必要となり集中治療室に入室した(第0 ICU病日)。安静維持が困難と予想され鎮静下呼吸器管理とした。第57 ICU病日から鎮静薬を漸減し抜管したが再挿管となり,最終的に気管切開を施行した。第75 ICU病日に一般病棟へ転棟したが第76 ICU病日に陰圧性肺水腫を発症し集中治療室に再入室した。</p><p> 鎮静管理が長期となった小児患者において,離脱症候群から陰圧性肺水腫を生じた症例を経験した。メカニズムとして気道分泌物による物理的閉塞と,呼吸器非同調や吸気努力増加による機能的閉塞が考えられた。</p><p> 気管切開されていても陰圧性肺水腫の発生を考慮する必要がある。</p>

収録刊行物

  • 蘇生

    蘇生 41 (2), 80-85, 2022-10-07

    日本蘇生学会

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