アサーションの文脈依存性についての実験的検討 : 話し手と聞き手の観点から

書誌事項

タイトル別名
  • Experimental studies of the context dependent nature of assertiveness: Perspectives of speakers and listeners
  • アサーション ノ ブンミャク イゾンセイ ニ ツイテノ ジッケン テキ ケントウ ハナシテ ト キキテ ノ カンテン カラ
  • アサーション ノ ブンミャク イソンセイ ニ ツイテ ノ ジッケンテキ ケントウ ハナシテ ト キキテ ノ カンテン カラ

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説明

アサーションとは一般に「適切かつ率直な自己主張」と定義される。一方で適切な自己主張はしばしば間接的であるとされている(Brown & Levinson, 1978)。本研究では、話し手における自己主張の正当性の高低という文脈の効果について、話し手と聞き手の両側面から検討を行った。実験1では、108名の参加者が、自己主張を必要とする場面において、どういった自己主張を行うか自由記述で回答をおこなった。その結果、話し手の自己主張の正当性が低い文脈において、より冗長で謝罪表現が多くなることが示された。実験2では、33名の参加者が、自己主張の聞き手となる場面において、直接的自己主張と間接的自己主張とのモデルに対し印象評定を行った。その結果、話し手の自己主張の正当性が低い文脈において、特に間接的自己主張を直接的自己主張よりも適切と評価することが示された。本研究の結果より、状況的文脈によって適切な自己主張方略が変化するというアサーションの文脈依存性が示唆された。

収録刊行物

  • 対人社会心理学研究

    対人社会心理学研究 10 77-86, 2010

    大阪大学大学院人間科学研究科対人社会心理学研究室

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