乳癌手術患者の自我状態と不安度、ソーシャル・サポートとの関係

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タイトル別名
  • The Relationship Between Ego States and Anxiety Level, Social Support for Mastectomy Patients
  • ニュウガン シュジュツ カンジャ ノ ジガ ジョウタイ ト フアンド ソーシャル サポート ト ノ カンケイ

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説明

本研究は、乳癌手術患者の自我状態と不安度、及び自我状態とソーシャル・サポートの関連性について探ることを目的とした。乳房切断術を受けた29歳から73歳の患者23名を対象とし、入院時、術後3ケ月にTEG(東大式エゴグラム)による自我状態、入院時、術後3ケ月にSTAI(State-Trait Anxiety Inventory)による不安度の測定、及び外来時、術後3年にNSSQ(Norbeck Social Support Questionaire)によるソーシャル・サポートの測定の調査を行った。その結果、1)乳癌患者の自我状態の全体平均像はNP優位型で、日本人の典型例を示した。入院時から退院後のTEGのパターンは、大きな変化がなかった。2)自我状態と不安度との関係は検証できなかった。3)自我状態とソーシャル・サポートとの関係では、外来時CPが低い方がソーシャル・サポートは高まっていた。外来時、葛藤状態にあり心身共に不安定なV型は、適応タイプに比べ、外来時より退院後にかけてソーシャル・サポートは高まったが、SNサイズには変化がなかった。これらより、外来時の自我状態がソーシャル・サポートに影響していることが示された。したがって、看護者は患者の自我状態を把握し、外来時より専門的サポートを積極的に行う必要があると思われた。

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