一般病棟における看護記録の現状と電子カルテ導入後に残る課題

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タイトル別名
  • The current status and the subject of nursing record following the induction of a computerized medical record in a general ward
  • イッパン ビョウトウ ニ オケル カンゴ キロク ノ ゲンジョウ ト デンシカルテ ドウニュウゴ ニ ノコル カダイ

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抄録

看護を展開する看護師の思考過程は、マスタ管理された電算機システムの操作の中では見えにくい状況にあるが、看護経過記録の上には表現される。当院では2001年に看護過程を看護計画支援システムに載せてから3年が経過し、システムのバージョンアップの時期にきている。また今後電子カルテを導入する予定である。そこで、現在のシステムでの看護経過記録における問題点を明らかにする必要性に直面し、看護経過記録の監査を行った。監査の結果、当院の看護経過記録は、看護診断の診断指標に該当する情報や、看護実践に関する記載が少ない傾向にあった。これらの問題は、電子カルテ導入後も、マスタ管理の見直しや新しいシステムの構築により改善が期待できる点もある。しかし、妥当性のある看護計画の立案、情報の収集と整理、アセスメントに至る看護過程の展開については、単にシステムが支援できるものではない。電子カルテが導入されても、看護過程展開能力を高める教育は引き続いて行う必要がある。

収録刊行物

  • 大阪大学看護学雑誌

    大阪大学看護学雑誌 12 (1), 47-53, 2006-03

    大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻

被引用文献 (1)*注記

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