C1微生物の代謝改変によるメタノールを原料とした生分解性共重合ポリエステルの生合成

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  • Metabolic Engineering of Methylotroph for Biosynthesis of Biodegradable Copolyesters from Methanol

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抄録

<p>微生物が菌体内に蓄積するポリヒドロキシアルカン酸(PHA)は海水中でも生分解性を示すことから,環境低負荷型高分子素材として社会実装が期待されている。我々は,PHA生産の原料として,持続供給可能な原料であるメタノールに着目した。メタノールを単一炭素源として生育可能な微生物(メチロトローフ)であるMethylorubrum extorquensの野生株は炭素数4のモノマーユニットのみからなるポリ(3-ヒドロキシブタン酸)を乾燥菌体重量あたり約10 wt%蓄積する。遺伝子操作により本菌のPHA重合酵素を他微生物種由来の酵素に置換し,PHA生合成経路とC1代謝経路を改変した組換え株は炭素数4,5,6のモノマーが共重合した3元共重合体を野生株の約4倍の蓄積率で生合成した。一方,PHA合成能を高めるとメタノール培地での増殖速度が低下した。本菌のメタノール代謝は生育環境でのレアアースの有無により影響を受けることが知られている。改変株の培地にランタンを添加した結果,高いPHA合成能を維持したままメタノール増殖能が回復した。この際のメタノール酸化活性の増加は見られず,今後詳細な解析が必要である。</p>

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